マリー=テレーズ・ワルテル
2009.03.14

ピカソ、46歳。17歳の美少女マリーと出会う。アトリエ兼マリーとの同棲生活の拠点をパリの郊外に用意。
ピカソとの出会いについて、後に、マリー=テレーズ・ワルテルはこう回想しているそうだ。「ピカソと出会ったとき、私は17歳でした。私は何も知らない少女でした。人生についても、ピカソについても、何も知りませんでした」
二人の間には、娘マイアが誕生。91歳のピカソが亡くなった4年後に、69歳のマリーは自殺をとげる。この自殺について、娘のマイアはこう語る。
「母は父の面倒をみなければならないと思い込んでいました。死んだあとまでも――。母は父が独りで寂しそうにしているのが耐えられなかったのです」
生涯ピカソ。そんなマリーだが、ピカソが描いた『マリー・テレーズの肖像』を「私には似ても似つかない」といったという辺り、芸術性に惹かれたというわけではないのかなぁ。似てないことなんかくらいぼくでもわかるんだから、あえて言うことでもないのよね。
さて、この絵。分割された表情が、一方は不安や悲しみを湛え、もう一方が女の強さ表しているという解釈がなされているが、僕には、顔を横向きにした女性を後ろから抱きかかえるように紳士的な男性がいるようにしか見えない。
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