脱出
2009.07.05

村上龍『希望の国のエクソダス』という大人の世界に希望を見いだせない中学生が、現在の日本のシステムそのものを放棄し、新たな価値を創造するという物語をよんでいるんだけど、難しすぎて一向に進みません。
円が攻撃されているとか、円安円高とか、失業率とか、そういった経済的表現に初めて触れたといっていい僕にとって、その内容は苦行そのもので、馴れるまでじっくり接していくしかないようです。
そう感じてはいるものの、なかなか進まないことがストレスになってたりしていて、たまたま読んだ『papyrus(パピルス)』25号に掲載されていた押切もえさんの記事をみたときになんだか不意に太宰治『人間失格』が読みたくなったので買ってきて読んでいた。
人間失格については、国語の教科書レベルの知識しかなかったので、今更ながら初めて読みました。他者の目を気にするあまり本音をいわず隙をみせなかった主人公が、他者と関わる事で隙が生まれ、そこから徐々に狂者というレッテルを貼られる事で壊れていく様は、悲しすぎました。
この本を読むと、生きるのに必要なのは、他人との充実した関わりなのだと感じます。本とかおしゃれとか音楽とか恋愛とか、そういった関わりを創り上げるのに必要なものなのかもしれません。
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