海のルールがあるからさ!キリッ
2010.07.22

眠い気持ちを奮い立たせ、重い体に鞭をうち、電車にゆられること2時間弱。湘南へやってきた。
水着の人たちと潮の匂いに、日頃の疲れが薄れ、テンションがあがるのを抑えつつ、早速レンタルショップ向かう。そう今日は、初サーフの日なのである。
乙女がたくさんいる男性向けの夜遊び店へ入るが如く、恐る恐る入店したショップから出てきた人はどうやら気さくな人で話し方が妙にさわやかだ。
ボードはどうする?はじめて?ウェットスーツはどうする?
おそらく、一般的で形式的なやりとりなのだろうが、合間に挟む、これを購入したら○○円だ。講習を受けるなら○○だという営業的なトークが鼻にかかる。
いかんせん彼が主張したいのは、海のルール。サーフィンのルール。それを初めてだと回答した僕に教え込みたいようである。
「海のルールがあるからさ!」
彼の決めトークなのだろうか。笑いそうになるくらい言っている。
ルール等もちろん知らないが、今日は経験者の友達付きなので、そこは丁重にお断りさせて頂き、ウェットスーツとロングボードをレンタル。
実は、その後、僕の短い腕では抱えきれないロングボードをやっとの思いで、ビーチに運ぶことになり、ショートにすればよかったと思うのだが、そこは友達とめられる。どうやら思った以上にショートは難しいみたいだ。
さて、梅雨明けの3連休の今日は、どこぞの天気予報士が声高々に、雲一つない晴天です。と言っている言葉通りの空模様で、日焼け止めを塗りたかったのだが、風による砂がそれを拒むのであきらめて、海へでた。
経験者の友達からは、特に為になるアドバイスなどなかったので(まぁアテにはしてなかったのだが)、大勢いる他の人の見よう見まねで、ボードに横たわり、パドリングという水かきを行い、沖を離れ、プカプカ浮いてみた。
これが意外に気持ち良くて、ボーっとしているとみるみる波に流され、海水浴客のギャル達に「あの人、漂流してるんじゃない?サーファーって波に乗るんじゃないの?キャハハハ」といじられ対象と化してしまった。
恥ずかしいが、見た目は立派なサーファー(笑)弁解の余地もないので、みなさん気をつけて。
一度だけテイクオフとよばれる、ボードの上で立ってながれることはできたのだけど、その後はウンともスンともいわない結果なのに、他の人は乗ってるのをみて、簡単にはいかないものなのかなと思っていた。
全然楽しくないので、友達に助言を乞うてみると、どうやら波がないらしく、あの波でのれる人たちは相当うまいらしい。いや、悔しいじゃないか。
そうこうして夕方になると、友達曰くいい波がバンバンきているらしく、それから試してみたら、テイクオフを普通にできたので、楽しくなってきた。もっともっとやりたいのだけど、運動不足の体がそれをゆるさず、四十肩かというくらい肩もあがらず、腕が動かないのでやめた。
もう一回きたいなぁっと思ったので、ウェットスーツだけロスから仕入れてもらうように、友達に頼んでおいた。
あの無駄にさわやか店員のいるショップへ、レンタル品を返しにいくと、案の定、形式的な会話の洗礼をうける。
どうだった?のれた?
乗れた、ということをまず伝え、どうすればもっとうまくのれるのか、どこに重心をおくべきなのかを聞いて終わるつもりだったのだが、やはり彼は「海のルールがあるからさ。講習も受けた方がいいよ。勉強になるからさ。」といってくる。
その時の僕は、日焼け止めを塗らなかったが故の真っ赤な痛い肌よりも、サーフィンのことよりも、海のルールがなんなのか?という疑問に頭の中いっぱいであった。
ちなみに、5日たった今、皮がめくれて仕事場での話題に困らない状態になってしまっている。毎年日焼けのひどいフジまでもたせたかったのだが、また焼けるのかと思うとウンザリなのだ。