我輩は猫である
2011.07.04

1人でフラッと立ち寄る飲み屋にはあらゆる知識とこだわりを持つ人が多くて、それを自慢される。その都度、僕はへぇ~という感嘆の声をあげるばかりなのだけど、そんな雰囲気は嫌いじゃない。ワンナイトラブのような、そのときだけの関係だからこその空間なのかもしれない。
そこで、とにかくウィスキーの知識がすごい人に出会った。僕自身は、香りを楽しむ程度ですよと言っているのに、専門的な内容を思う存分話すものだから、もはや頭に入ってこなかった。君の好きなのは○○系や××系やと言われて、わからないと言おうとしたのだけど、もう目が酔っぱらってるから、長くなりそうで言うのをやめた。その人は、サントリーオタクで、とにかくサントリーのお酒がすきなのだという。サントリーが扱う酒造は素晴らしいものばかりで、飛び込みで見学に行けるから行くといいということを教えてもらった。
飲み屋で一眼レフをマスターに見せていたら、カメラ好きの人が声をかけてくれた。その人は、SLをよく撮りにいくのだという。自分もSLには興味があって行こうと思っていることを伝えると、その魅力について教えてくれるのだけど、待ってる間に手持ちのお酒で酔っぱらうそうなので、てんで参考にならないことが可笑しかった。その人のグループは、60歳のセックスについて、こうすればいい、ああすればいいと話していて、また笑ってしまう。彼らはとにかく元気で、元気っていうのは、年上からももらえるものなんだなと思った。人を元気にできる人っその人自身が元気だからなんだと思ってすごく参考になった。
そんな自分にも、君の話し方を聞いていると元気になれるといってくれる関西弁好きのおっちゃんがいる。僕はあまり関西人ぽくないといわれるような話し方で、面白い人ではないと思っているので、それは勘違いだと思いますよと言うのだけど、その人曰く、楽しそうな感じがいいというので、勘違いしていると教えてあげるのをやめた。
また、文学的な話をする人も何人かいて、僕の好きな森見登美彦や村上龍を読んでる人はほとんどいないが、夏目漱石が好きな人って意外に多いんだという事を知った。いままで夢十夜なんて単なる短編集だと思っていたが、それぞれの夜には関連性があるのかないのかという内容はダヴィンチの謎解きのようで、面白かった。
ここで会えれば一緒に飲みましょうと別れるのだけれど、それ以来同じ人とは会えないんだよね。一期一会だなぁ。夏目漱石といえば、私は猫だったのだ、次はカラスになりたいとブッ飛んだ話をする女性と仲良くしてもらっているのだけど、それはまた別のお話でお披露目できるといいね。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://t2t2t2t2t2t2t2t2.blog113.fc2.com/tb.php/209-fae99c2c